熊本県の港湾の概要

八代港

八代港

八代港

八代港(やつしろこう)
Yatsushiro Port

 

●港格/重要港湾(昭和34年6月11日指定)
●所在地/八代市
●港湾区域/認可 昭和28年9月30日

●臨港地区/指定 昭和40年4月10日

八代港

八代港

千反地区、蛇篭地区

千反地区、蛇篭地区

大築島地区

大築島地区

コンテナターミナル

コンテナターミナル

概 要
 本港は熊本県南山岳地帯を流れ、八代海に注ぐ球磨川の河口港として古い歴史を持ち、背後地として豊富な林産資源を包蔵する九州山地と穀倉八代平野を控え、球磨川を利用した内陸部からの物資輸送及び海産物の集散等、県南の経済、文化の中心として八代の発展に大きく貢献してきました。

【八代港の沿革】

 本港が近代的な港湾として誕生したのは、明治時代に蛇篭地区に-1.5m物揚場が整備され、物資の輸送等海上交通の基地としての機能を備えてからです。その後、明治23年に日本セメントが立地し、同29年には鹿児島本線が開通。大正11年に十条製紙(現日本製紙㈱)、昭和12年に日曹人絹パルプ(現㈱興人)、同14年に昭和酒造(現メルシャン㈱)と相次いで工場が進出。これらにより、八代は南九州随一の工業都市へと発展し、それに伴い港湾の重要性も飛躍的に増大することとなりました。
 戦後、昭和23年から国の直轄事業により、内港地区の改修工事を再開し、導流堤により河川と港湾を分離して、内貿対応施設の整備を進め、同33年からは外港地区の整備に着手。同34年に「重要港湾」に指定、同41年に貿易港としての開港指定がなされ、外貿対応施設の整備が進められました。
 こうして、「内港地区」には、主に内貿貨物を取り扱うためのふ頭として、-3m物揚場、-5.5m岸壁8バース、-7.5m岸壁2バースが整い、「外港地区」には、主に外貿貨物を取扱うためのふ頭として、-7.5m岸壁2バース、-9.0m岸壁1バース、-10m岸壁4バース、-12m岸壁1バース、14m岸壁1バースが整い、5万5千トン級船舶の接岸ができる県内最大の港湾となっています。

【臨海部の沿革】
 背後臨海部においては、昭和39年「有明・不知火地区新産業都市」に指定され、同40年には農林干拓地の転用払い下げを受け、約216haの大島南臨海工業用地(現在の外港地区、大島地区)の造成に着手しました。当工業用地は、3工区に分割され、造成工事完了後、遂次売却が進められ、「1工区」には同45年に山陽木材防腐(株)(現㈱ザイエンス)、三菱鉱業セメント(現三菱マテリアル㈱)、同47年に熊本くみあい飼料(株)(現JA全農くみあい飼料㈱)、同49年にYKK吉田工業(現YKKAP㈱)等が立地し、「2工区」については同50年にヤマエ久野(現ヤマエ㈱)、十条製紙(現日本製紙㈱)等に売却がなされました。また、「3工区」においては、八代市下水処理場、県南運動公園等の公共用地としての整備がなされたほか、平成元年にはヤマハ発動機(株)(現ヤマハ熊本プロダクツ㈱)が進出し、さらに同7年にパシフィックグレンセンター(株)、同8年八代飼料(株)といった穀物関連企業も進出により、現在、臨海工業用地の売却は完了しております。

【近年の動向】
 近年、八代市を中心とする本港の背後圏は、「南九州西回り自動車道」、「九州縦貫自動車道」及び国道3号と八代港を連結する「八代臨港線」などの道路網の整備や九州新幹線新八代駅の開業により、九州における広域的な交通結節機能が高まっており、人流・物流の活性化による、さらなる発展が期待されております。

こうした背景を踏まえて、本港においても、物流需要の増大に対応した物流機能強化や、交流拠点空間の確保等が強く要請されていることから、平成17年度に、5万5千トン級貨物船対応の外港地区-14m岸壁2バース等を盛り込んだ港湾計画の改訂がなされ、平成25年6月に-14m岸壁1バースが整備されました。
 コンテナ貨物については、平成11年6月の韓国(釜山)とのコンテナ定期航路の開設を皮切りに、取扱貨物量は堅調に増加していることから、さらなるコンテナ貨物の取り扱いを可能とするための外港ふ頭再編に着手し、平成30年4月に現在の位置にコンテナターミナルと大型ガントリークレーンの供用を開始しております。また、県南地域の農水産品等を扱い海上輸送拠点として、県内初となる温度管理機能を備えた小口貨物の積み替えが可能なCFS(コンテナフレートステーション)倉庫が平成4年7月に整備されました。

人流面では、平成29年7月に官民連携による国際クルーズ拠点の形成を推進するための国際旅客戦拠点形成港湾に指定され、ロイヤル・カリビアン・クルーズ社との官民連携により、令和2年4月に大型クルーズ船の受入れ拠点となるくまモンポート八代が整備されました。

くまモンポート八代は、乗船客や観光客のおもてなしの場、地域住民の憩いの場として、「くまモン」をテーマにした特色ある公園や、地元の特産品等の販売を行う空間を兼ね備えており、令和3年7月に、体験型観光「やつしろ舟出浮き」が楽しめる三ツ島(中島)等とともに、地域住民や観光客が楽しめる交流拠点として「みなとオアシス」に登録されました。

 本港は、こうした港湾施設の整備拡充などにより、背後地域の発展の核として、また中九州地域の経済・産業活動を物流・人流の面から支える東アジアのゲートウェイとして、一層の飛躍が期待されています。

主な港湾施設
◆-14.0m岸壁=1バース(55,000t級)
◆-12.0m岸壁=1バース(30,000t級)
◆-10.0m岸壁=3バース(15,000t級)
◆-9.0m岸壁=1バース(8,000t級)
◆-7.5m岸壁=4バース(5,000t級)
◆-5.5m岸壁=8バース(2,000t級)
◆-4.5m岸壁=9バース(700t級)

◆クルーズ船施設=-10.0m岸壁=1バース

 国際旅客ターミナル1棟(ロイヤルカリビアンクルーズ    社)、移動式乗客用昇降機2機

◆野積場・荷捌地=600,595m2
◆公共上屋=6棟、11,541m2(くん蒸800m2を含む)
◆コンテナ施設 CFS倉庫1,000㎡

(常温部500㎡×1区間・250㎡×2区間)、

リーファー電源32口(440V30口、220v2口)、

ガントリークレーン2基、ストラドルキャリア3機

 令和5年 八代港港湾計画図(PDF)

 

定期航路

◆国際コンテナ

 八代~釜山港路 2便/週

 八代~台湾港路 1便/週

◆国際フィーダーコンテナ

 八代~阪神(神戸)1便/週

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